学生さんへ

当研究室では流体力学と,それに関係がある非線形現象を研究対象としています.扱う問題は幅広く,興味深い問題がたくさん有ります.そういう問題に対して数理的な視点からアプローチすることで,現象の本質を理解したいと考えています.以下に一般的な説明を書きますが,研究室を志望する可能性がある方は,アポを取って実際に見学に来てください.


学部生の皆さんへ

学部生の間は基礎知識の勉強やそれを用いた研究を行います.

勉強については,テキストを決めてそれを読み,勉強した内容をゼミで発表して内容を検討したり議論したりします.それまで学んだ基礎知識を使ってより専門的な内容を理解することが主な目的で,多くの場合研究テーマに繋がる内容のテキストを選ぶことが多いです.卒業研究生が使っている(ていた)テキストの例は

  • 「流体力学」巽友正 (培風館)/ 「流体力学」神部勉編著 (裳華房)
  • 「スペクトル法による数値計算入門」石岡圭一 (東京大学出版会)
  • 「生物リズムと力学系」郡宏,森田善久(共立出版)

などです.断片的な知識の寄せ集めではなく,それらを体系化した本当の意味での知識を身に付けてもらいたいと思っています.

テーマ選びに関しては皆さんと相談しながら能力や適性を判断し,皆さんの潜在能力が十分発揮できるようなテーマを選ぶように心がけています.研究手法は数値計算・理論解析・実験等色々な手法を用います.どの手法を使うにしても数理的な見方を身につけ,その威力を理解してもらう事を主眼に置いています.これまでの卒論テーマの例として

【理論】「点渦の幾何学的配置とその安定性」(竜巻のような渦のモデルを多角形の頂点に置いた時,その配置が安定になるための条件を数学的に計算した研究)

【数値計算+実験】「空気中を落下する円錐形物体の数理解析」(寺田寅彦が行った円錐形物体落下の実験を行い,その挙動を説明する数理モデルを導出して数値計算で検証した研究)

【実験】「周期境界条件でのミドリムシ集団の生物対流の解析」(生物対流には空間的に局在する珍しいタイプのものがあり,その要因について実験的に調べた研究)

などがあります.

大山達之くん
平成24年度総合科学部優秀論文賞受賞「空気中を落下する物体の数理解析」


大学院進学を希望する皆さんへ

大学院の指導は学部と基本的に同じですが,より専門的になることと,比重は研究に大きく傾く点が異なります.セミナーの使用テキストは個人の研究テーマに直結する物を選び,各自異なるテキストを読むことになります.例えば

  • “Mechanics of swimming and flying,” S. Childress
  • 「非平衡系の物理学」太田隆夫

や,研究に関連した原論文などです. こういったセミナーで研究の背景を学ぶことでしっかりした研究発表が可能になると思っています.

テーマ選びに関しても学部と同じですが,より大きな問題に取り組むことになります.研究会・学会での発表も推奨しています.自分の研究成果を発表し,他大学の関連研究者(学生・教員かかわらず)と対等な立場で議論することは大変楽しく,またモチベーションも上がると思っています.

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           庄司江梨花さん
ミドリムシ生物対流の研究により平成26年度広島大学学生表彰を受けました.

           山田稔太くん

  • The 8th Taiwan-Japan Joint Workshop for Young Scholars in Applied Mathematics(2017), Excellent Research Award (写真)
  • 第9回 広島-明治-龍谷合同合宿(平成28年)のポスターセッションにおいて銀賞受賞

© 飯間 信 2015